日本の伝統工芸品南部鉄瓶

南部鉄瓶とは

南部鉄瓶は岩手県の伝統工芸品であり、古くは各国諸大名とか将軍家それから茶道界の、限られた方のみ知られる茶道用の茶器です。明治時代くらいまでは、南部鉄瓶を作る原材料である砂鉄が岩手県山中の鉱山で採掘されて居りましたが、鉱山の閉山となり現在は岩鉄から鉄を取り出して鉄器職人の工房でつくられて居ります。

鉄器製品はこの世に火が使える様になってから作られて居りますが、鍛冶屋さん等では熱した鉄を叩きのばして、農耕用の鉄器にしたり刃物にしたり、加熱処理ようの鍋・釜・鉄瓶等が生産されて居りましたが、岩手では武家の調度品用で作生まれたのが南部鉄瓶です。

岩手南部鉄瓶について

岩手南部鉄瓶は叩きのばしではなく、溶かした砂鉄を土(珪藻土)の型枠に流し込むと言う工法で、型枠の内側面に一型2000個もある押し型を手作業で一つ一つおして型を作る気の遠くなる作業から型枠つくりされたものです。

南部鉄瓶は、型枠に溶かした鉄を流し込んで鉄瓶を作成するのですが、鉄を流し込む型枠は一度鉄を流し込んだら再利用は出来ませんし、南部鉄瓶の鋳型は精密なデザインなので一度鉄を流し込んで、鋳型を外して鋳造鉄を取り出すと壊れてしまいます。

鋳型は一個ずつ手作業であられ紋様を霰押し棒という棒で丹念に押して作っていきますし、絵柄紋様も全て手作業で押して作りますので、同じものは絶対に無く1作のみです。一作物の陶芸品と同じ感じの工房作品です。

砂鉄南部鉄瓶ですと1個、30万円から40万円でないと購入は出来ません。岩鉄の物で安いものでは、5万円から高いものでは20万円程のものも有ります。

昨今では中国製の物ですと3000円前後から市場で販売されて居りますが、中国北京万国博覧会に岩手の南部鉄瓶が出品展示されて以来、中国の富裕層のコレクションの一つとなり、中国人観光客の日本旅行のお土産は本物の南部鉄瓶で一個20万円前後の商品を複数個買われる中国人観光客も少なくなく、中国北京万国博覧会以降、岩手南部鉄瓶工房は四割程の受注と生産を行っており、
現況としては、これ以上の生産は工房職人の数では出来ないと言う談も聞き及んでいます。

南部鉄瓶は、形は急須がたのものと釜型のものが有りますが、釜などは茶会などの沢山の水を沸かすもの、急須型のものはお茶などを少量作るもので、火鉢に直接置いて水を沸かすます。いろり等では釜・鍋で大きなものが使用されます。南部鉄瓶で水からお湯をわかすと沸騰した水の音がとても神秘的な音を発します。

最後に人気の鉄瓶を記載いたします。どれも人気の高い鉄瓶となっており、値段は高額ですが価値のある一品となっております。

亀文堂家戊款月千鳥象嵌蓬莱仙館図白肌鉄瓶

亀文堂

金寿堂名人雨宮宗造花鳥山水金銀象嵌図銀象嵌鉄瓶

鉄瓶

日本梅泉造梅古木象嵌提手山水盛上図鉄瓶

鉄瓶

鉄瓶の買取業者一覧

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