バーゼルの都市景観銀貨について

今回はバーゼルの都市景観銀貨について書いて行きたいと思います。

前回書いた記事につきましてはこちらをご覧頂けたら幸いです。

バーゼルはスイスにおけるカントンです。1373年に初めて貨幣製造権を獲得し、1501年にはスイス連邦へ参加し、1525年には司教を追放しました。1798年から1803年にかけてはヘルヴェティア共和国に併合されましたが、1803年には再び独立した地位を得ることになりました。
バーゼルでの貨幣製造は初期には神聖ローマ帝国の名が刻まれていましたが、1512年よりバーゼルのものとして発行されることになっております。

貨幣制度は数多く、発行された金貨はグルデン、ダカット金貨の二つの額面が用いられました。ターラーも非常に多くの種類が発行され、特に都市景観銀貨はドイツの都市景観同様、非常に美しく世界的にコレクターが多いシリーズとなりました。

今回は先ほど日本へ到着したNDのバーゼル都市景観銀貨の画像を中心にバーゼルの都市景観銀貨の時代における推移を見て行きたいと思います。

1600年代のバーゼル都市景観銀貨は非常に美しいことで有名です。1700年代にかけても1600年代と同様のデザインの都市景観銀貨が発行されておりますが1700年代になると下記のように都市景観にもバリエーションや変化が出てきます。

ND(1690年) バーゼル 都市景観 ターラー銀貨

ND(1700年) バーゼル 都市景観 1/4ターラー銀貨

ND(1710年) バーゼル 都市景観 ターラー銀貨

ND(1740年) バーゼル 都市景観 1/2ターラー銀貨

1741年 バーゼル 都市景観 1/2ターラー銀貨

1756年 バーゼル 都市景観 ターラー銀貨

1793年 バーゼル 都市景観 ターラー銀貨

こうして並べてみると、1600年代や1700年代前半の都市景観は非常に細密な都市が描かれており、中心にライン川が描かれているのに対し、1700年代中旬から1700年代後期になると、ライン川を中心に大きく描き左側に都市の風景を描く都市景観銀貨に変わっていきます。こういった都市景観の時代における描き方の変化もなかなか面白いものがあります。私個人としては1700年代前半や1600年代の細密な都市景観銀貨が好きです(笑)

バーゼルの都市景観銀貨は2ターラー銀貨もあり1621年に発行された都市景観2ターラー銀貨はカタログ価格がXFグレードで40000USD(約400万円)となっており非常に高額でさらに殆どマーケットに出回ることのないコインとなっています。

最後になりますが、本日スイスの射撃祭銀貨を2点ほどオークションへ出品いたしました。ご興味がございましたらよろしくお願いいたします。


スイス 1885年 射撃祭 ベルン 5フラン銀貨 コイン PCGS MS64


スイス 1859年 射撃祭 チューリヒ 5フラン銀貨 コイン NGC MS62

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